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「共存」という未来を、福祉の現場からつくる

8月16日
読了時間: 7分

人は誰かと比べられた瞬間に、自分の可能性を小さく見積もってしまうことがあります。「できる人」と「できない人」、「支援する人」と「支援される人」。そうやって線を引くほど、私たちは本当は一緒に歩けるはずの道を見失っていくのかもしれません。だからこそ、私たちが大切にしたいのは、向き不向きではなく、前向きであることです。


向き不向きではなく、前向きに生きるために


ラフダイという会社をつくるうえで、ずっと大切にしてきた言葉があります。

それは、「向き不向きではなく、前向き」という考え方です。

人にはそれぞれ特性があります。得意なこともあれば、苦手なこともある。環境によって力を発揮できる人もいれば、少し時間が必要な人もいる。

でも、それを単純に「向いている」「向いていない」で分けてしまうと、その人の未来まで決めつけてしまうことがあります。

私たちは、そうではない社会をつくりたい。

できるかどうかを最初に判断するのではなく、どうすれば前に進めるのかを一緒に考える。誰かの可能性を、ラベルではなく関わり方で広げていく。

そのために、ラフダイではミッション、ビジョン、バリューを掲げています。

それはきれいな言葉を並べるためのものではありません。日々のレッスンや支援の現場で、私たちが何を選び、何を大切にし、どんな未来をつくろうとしているのかを示すものです。


競合するのではなく、共存する社会をつくる

私たちのミッションは、「すべての人が競合するのではなく、共存する社会をつくる」ことです。

福祉の世界にも、さまざまな支援の形があります。

でも、その違いごとに固まってしまうと、そこに溝が生まれます。

支援する人たちは支援する人たちだけで。福祉の会社は福祉の会社同士で、お客さんを取った、取られたというように競い合う。

そうなってしまうと、本来見なければいけないものが見えなくなります。

私たちが本当に見つめるべきなのは、誰が勝つかではありません。

ご利用者様が、より幸せな未来に向かっていけるかどうかです。

そのためには、選択肢が必要です。ひとつの会社、ひとつの支援、ひとつの正解だけで、その人の人生を支えることはできません。

私たちは、その選択肢のうちのひとつでしかありません。

だからこそ、他の福祉の会社や支援者と競合するのではなく、共存していく必要があります。お互いが持っている強みを認め合いながら、ご利用者様にとってよりよい道を増やしていく。


共存とは、誰かが譲ることではなく、誰かの未来の選択肢を増やすことです。

私たちが共に存在することで、その子たち、その人たちの未来にもっと多くの道が生まれる。

それが、ラフダイの考えるミッションです。


配慮はするが、遠慮はしない

私たちのビジョンは、「配慮はするが、遠慮はしない」です。

この言葉には、とても大切な感覚があります。

もちろん、人には特性があります。性格も違います。苦手な刺激がある人もいれば、コミュニケーションに時間がかかる人もいる。集中の仕方も、感情の出方も、理解のスピードも違います。

だから、配慮は必要です。

相手の特性を知ること。困っていることを理解しようとすること。環境を整えること。伝え方を工夫すること。

それは支援の基本であり、人と人が関わるうえでの優しさでもあります。

でも、そこで遠慮をしてしまうと、関係の中に別の溝が生まれてしまうことがあります。

「この子には言わないほうがいい」

「この人には求めないほうがいい」

「特性があるから、ここまででいい」

一見すると優しさのように見えるかもしれません。

でも、その遠慮は、相手の可能性を小さく扱ってしまうことがあります。

配慮とは、その人が前に進めるように関わり方を工夫することです。遠慮とは、その人が前に進む機会そのものを奪ってしまうことです。

私たちは、ここを間違えたくありません。

ラフダイのレッスンの中でも、配慮はします。必要なサポートはします。特性を理解し、その人に合った関わり方を考えます。

でも、遠慮はしません。

できるようになってほしいことは伝える。挑戦できる場面では挑戦してもらう。本人の中にある力を信じて、簡単に線を引かない。

それは厳しさではなく、信頼です。


本当の配慮は、相手を壊れ物のように扱うことではなく、前に進める存在として信じることです。

その関係性の中で、人は少しずつ自分の特性を理解し、自分の力を知り、社会の中でどう生きていくかを学んでいけるのだと思います。


応援をエンターテインメントにする

私たちのバリューは、「応援をエンターテインメントにする」ことです。

応援することには、ものすごい力があります。

たとえば、スポーツを見ているとよくわかります。東京オリンピックでも、プロスポーツでも、選手だけが主役ではありません。応援している人たちの熱量が、場の空気をつくります。

誰かが本気で頑張っている姿を見ると、こちらまで心が動く。

声を出したくなる。手を叩きたくなる。成功した瞬間には、自分のことのように嬉しくなる。

応援は、すでにエンターテインメントです。

私たちは、その力を福祉や働くこと、成長の場面にも持ち込みたいと思っています。

障害があるからしょうがない。特性があるから無理だよね。できないことがあるから、そこは諦めよう。

そうではなく、

「一緒に頑張ろう」

「次はここを目指そう」

そうやって、応援そのものを前向きな力に変えていきたい。

支援とは、ただ助けることではありません。誰かの成長を信じ、その過程を一緒に面白がることでもあると思います。

もちろん、現場には簡単ではない瞬間もあります。うまくいかない日もある。本人が苦しむこともあるし、支援する側が悩むこともある。

それでも、成長の過程には必ずドラマがあります。

昨日できなかったことが、今日は少しできるようになる。最初は不安そうだった人が、自分から一歩踏み出す。周りに応援されることで、本人の表情が変わっていく。

支援する側も、支援される側も、頑張る本人も、みんながその場に参加している。誰かひとりが主役で、他の人が脇役なのではなく、全員でその人の成長の物語をつくっている。

応援が楽しいものになれば、努力は孤独ではなくなります。

支援がエンターテインメントになれば、成長は重荷ではなく、みんなで味わえるものになります。


前向きであることを、社会の仕組みにする

「向き不向きではなく、前向き」という理念は、ただの励ましの言葉ではありません。

それは、社会の見方を変えるための言葉です。

人を分類するのではなく、可能性を見る。競い合うのではなく、共存する。配慮はするけれど、遠慮はしない。応援を特別なものではなく、日常の中にある楽しい文化にしていく。

その積み重ねが、福祉のあり方を変えていくのだと思います。

誰かを支援するということは、その人の人生の一部に関わるということです。だからこそ、私たちはその関わり方に責任を持ちたい。

かわいそうだから助けるのではなく、可能性があるから応援する。

できない理由を探すのではなく、前に進む方法を一緒に探す。

そして、その過程をみんなで楽しみながら支えていく。

私たちが目指しているのは、そんな社会です。

支援する人も、される人も、福祉の会社も、地域の人たちも。

それぞれが別々の場所で固まるのではなく、ぶつかり合って奪い合うのでもなく、共に存在しながら、共に前へ進んでいく。

向き不向きで人を閉じ込めるのではなく、前向きさで人の未来を開いていく。

ラフダイは、そのためにあります。

そして私たちはこれからも、配慮をしながら遠慮はせず、応援をエンターテインメントに変えながら、一人ひとりが自分の未来に向かって進める社会をつくっていきたいと思っています。

 
 
 

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