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5分間の交互—待つことを学ぶ、楽しみながら

待つことができない、という悩みは、実は「楽しみが見えていない」ことの裏返しかもしれません。子どもたちと向き合う中で、私は何度もこの瞬間に立ち会ってきました。自分の番がいつ来るのか、相手の番がいつ終わるのか—その見通しがないとき、私たちはただ我慢を強いられているように感じます。けれど、順番を明確にして、楽しみを交互に分け合うことで、待つという行為は苦しみではなく、対話そのものに変わっていくのです。


日常の中で楽しめるような、そんな工夫が必要だと、私はいつも考えています。

私が大切にしているのは、「私」と「あなた」のキャッチボールです。私が投げて、相手がしっかり受け取る。そして相手が投げ返してくれたものを、私が受け取る。このやり取りを、見通しを持って、楽しみながら続けていくこと。それが、対話の本質だと思うのです。

たとえば、ある子が何かをしたいと強く求めているとき。まずはその子の要望に、時間を決めて、徹底的に寄り添ってあげます。5分間、その子の番。次の5分間は、先生の番。そうやって見通しを立てることで、「今は自分が楽しむ番」「次は先生が楽しむ番」「その次はまた自分の番」という順番が、目に見えるようになります。

この順番と見通しを立てながら、楽しみを交互に分け合っていくと、不思議なことが起こります。相手のことを尊重しなければいけない場面が出てくる。でも、自分の楽しみも相手に尊重してもらえる。だから、自分のことも大切にできる。この繰り返しが、自然と「やり取りを待てる力」を育てていくのです。

私はこれまで、たくさんの事例を見てきました。楽しみながら、日々トレーニングを重ねることで、演劇でも、ダンスでも、子どもたちは変わっていきました。待つことが苦しみではなく、対話の一部になっていったのです。

もしあなたが、誰かとのやり取りに悩んでいるなら。あるいは、子どもが順番を待てずに困っているなら。まずは「見通し」を立ててみてください。次は誰の番で、どれくらいの時間なのか。それを明確にするだけで、待つことの意味が変わります。

楽しみを分け合うこと。それが、対話を育てる第一歩なのだと、私は信じています。

 
 
 

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