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悪い子じゃない、ただ使い方を知らないだけ
子どもに「姿勢が悪い」と言うと、たいてい空気が少し固くなる。叱られている気持ち、責められている感じ――でも本当に伝えたいのは、悪さではなく「使い方」だ。まっすぐ立てると、世界がまっすぐ入ってくる。その入り口を、ゲームみたいに一緒に見つける方法がある。 「姿勢が悪い」という相談は、本当によく届く。けれど、ほとんどの場合、その子がわざと崩しているわけではない。体の使い方をまだ知らないだけだ。立つ、止まる、支える――大人なら無意識にやっていることが、子どもにとってはまだ経験が足りない技術だったりする。 姿勢は性格ではない。クセでもない。学べるスキルだ。ここを誤解してしまうと、「悪い子」ラベルが貼られ、本人も窮屈になる。そうではなく、「使い方」を一緒に育てる視点が必要だ。 まっすぐ立てると、まっすぐ情報が入ってくる。顔をまっすぐ向けられると、音や言葉が入りやすくなる。逆に、姿勢が崩れると、注意が拡散して情報が届きにくくなる。だから、「姿勢がいい方がいい」というのは、見た目の問題ではなく、学ぶための入り口を整えるという意味だ。 私たちの教室では、「止まる練
1月27日
音読が苦手な子が、半年で「国語が一番好き」になった理由
宿題の「音読」と聞いただけで、子どもの表情が曇る。そんな光景に、心を痛めている方は少なくないかもしれません。文字の羅列を眺めるだけの時間は、子どもにとって退屈で、ときに苦痛ですらあります。しかし、もしその文章が、ただの文字ではなく、登場人物の息づかいや感情が宿る「生きた世界」に変わるとしたらどうでしょうか。これは、一人の少年が音読嫌いを克服し、自分でも気づかなかった才能を開花させていく、小さな、しかし確かな変化の物語です。 私たちの活動の中で、最も多くの相談が寄せられる悩みの一つが、小学校の音読の宿題です。「うちの子は音読が苦手で、毎日宿題の時間が憂鬱なんです」という声は、後を絶ちません。 なぜ多くの子どもたちは、音読を面白くないと感じてしまうのでしょうか。その根底にあるのは、文章を「文字の連なり」として捉えてしまっているからです。物語をただ目で追い、声に出すだけでは、そこに込められた感情や情景を味わうことはできません。 そこで私たちは、一つの試みを取り入れています。それは、本を開く前に、まず物語を「演じてみる」こと。先生と子どもたちが一緒になっ
1月26日
「ねえねえ」から始まる、世界との関わり方
誰かに話しかけるとき、心の中に小さな不安がよぎることはないでしょうか。「変に思われたらどうしよう」「断られたらどうしよう」。このほんの少しのためらいが、私たちをコミュニケーションから遠ざけてしまうことがあります。でも、もし「ねえねえ」と声をかけたとき、必ず「いいね!」と返してくれる世界があったとしたら?そこでは、失敗する不安がなく、ただ伝える喜びだけが存在します。これは、他者と関わることの本質を教えてくれる、小さな魔法のルールについての話です。 コミュニケーションは、驚くほど複雑な営みです。私たちは相手の目を見て、その声の調子を聞き、「この人は本当にそう思っているのだろうか」「自分に興味を持ってくれているのだろうか」と、無数の情報を瞬時に処理しています。相手の気持ちを想像し、自分の意図を言葉に乗せる。一つひとつのやり取りは、脳があらゆる能力を総動員して行う、高度な情報処理の連続なのです。 この処理がまだスムーズにいかないとき、私たちは固まってしまったり、どうすればいいか分からずに立ち止まってしまったりします。特に、発達段階にある子どもたちにとって
1月25日