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福祉と企業のあいだに橋をかける

何かを変えたいと思ったとき、最初に必要なのは大きな計画ではなく、まだ出会っていない人たちの輪の中へ入っていく勇気なのかもしれません。自分たちが当たり前のように大切にしていることが、別の世界ではほとんど知られていない。その事実に気づいたとき、少し怖くもありましたが、それ以上に「ここに橋をかけられる」と感じました。


今年、2026年に40歳になります。

40歳という年齢には、何かの区切りのような響きがあります。終わるものもあれば、始まるものもある。自分の中でも、これまでやってきたことを次の段階へ進めるために、今どこに身を置くべきなのかを考える時間が増えていました。

そんな中で、日本青年会議所、いわゆるJCに入ることを決めました。

JCは40歳までしか所属できない団体です。だから私にとっては、入れるとしても本当に最後の一年だけ。栃木県鹿沼市に事業所があることもあり、鹿沼のJCに入らせていただきました。


この数ヶ月で、想像していた以上にいろいろな動きが生まれています。正直に言えば、やることはものすごく増えました。大変です。けれど、その大変さの中に、確かな流れのようなものを感じています。

私自身にとっても、そしてラフダイにとっても、今とても大事な流れが来ている感覚があります。

一番大きいのは、人とのつながりです。

JCに入ったことで、人脈やコミュニティ、他社との交流が一気に広がりました。地域の経営者の方々、さまざまな事業をされている方々、今まで接点のなかった世界にいる人たちと話す機会が増えました。

そしてそのたびに、私は自分がやっていることを話します。

「僕はこういうことをやっているんです」

「働くを作る、ということに取り組んでいます」


Rough&Diamondsが目指しているのは、ただ支援をすることではありません。最終的なゴールのひとつは、企業での就職です。働く場所を作ること。働く機会を作ること。そして、本人と企業のあいだに、きちんとした接点を生み出していくことです。

そのためには、企業とのつながりが欠かせません。

福祉の世界だけで完結していては、届かない場所があります。どれだけ中で準備をしても、最後に受け入れる企業や経営者との関係がなければ、「働く」は現実になりにくい。

だからこそ、経営者同士のつながりができることには、大きな意味があります。

実際に話してみると、強く感じることがあります。

多くの人が、知らないのです。

これは批判ではありません。むしろ、希望に近い気づきでした。福祉のこと、障がいのある方の就労のこと、企業の中でどんな関わり方ができるのか。そういうことを、まだ知らない人がたくさんいる。

やっぱりこの業界は、外から見るとわかりにくいのだと思います。

中にいる私たちにとっては当たり前の言葉や仕組みも、外の人にとってはほとんど触れる機会がない。知らないから、選択肢に入らない。知らないから、やっていない。

でも、裏を返せば、それは大きな可能性でもあります。


知らないから、まだ始まっていないだけなのかもしれない。

もし知ってもらえたらどうなるのか。

「ああ、そういうことができるんだ」

「それなら、うちでも考えられるかもしれない」

「一度やってみようかな」

そう思ってくれる企業や経営者が出てくる可能性があります。そこに、私は大きなチャンスを感じています。

福祉側だけが頑張るのではなく、企業側にも知ってもらう。理解してもらう。関わってもらう。その橋をかけていくことが、これからますます大事になるのだと思います。

もちろん、簡単ではありません。

JCの活動もあります。地域の中での役割もあります。自分自身の事業もあります。ラフダイとして進めていかなければならないこともあります。正直、すごく大変です。

でも、この大変さは、ただ忙しいだけの大変さではありません。

何かが広がっていくときの大変さです。自分たちの取り組みが、これまで届いていなかった場所へ届き始めるときの大変さです。

だから、誠心誠意、JCの活動にも取り組んでいきたいと思っています。

同時に、そこで生まれるつながりを、ラフダイの「働くを作る」という挑戦にもつなげていきたい。地域の経営者の方々と対話を重ねながら、福祉と企業のあいだにある見えない壁を、少しずつ越えていきたい。


橋は、こちら側だけで完成するものではありません。向こう側にいる人と出会って、初めて渡れるものになる。

40歳という節目に、最後の一年だけJCに入ったこと。

最初は、ひとつの選択に過ぎなかったのかもしれません。でも今は、その選択が新しい流れを生み出しているのを感じています。

知られていないなら、伝えればいい。

わからないなら、話せばいい。

まだ始まっていないなら、一緒に始められる人を探せばいい。

「働くを作る」という言葉は、きれいな理念だけでは終わらせたくありません。人と人がつながり、企業と福祉がつながり、地域の中に具体的な機会が生まれていくところまで持っていきたい。

大変です。

でも、やっていきます。

この流れを、ちゃんと形にしていきたいと思います。

 
 
 

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